大東亜戦争を肯定する保守の誤りについて

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産経新聞の書籍広告。産経は時々この類の広告が載る。

「あの戦争で悪かったのは日本ではなく、英米」といった趣旨のもの。いわゆる自虐史観に対する大東亜戦争肯定史観的なもの。石原慎太郎や小林よしのりもこうした大東亜戦争肯定史観を持っている。

私は、大東亜戦争を肯定することは、保守の「落とし穴」だと思っている。一般に定着している「自虐史観」的なものは、中共、旧ソ連、日本の左翼知識人が思想戦、情報戦として流布したもので正しいとは言えないが、せっかく自虐史観を脱却しても反米保守の流布する「肯定史観」に止まるのは(自虐史観を脱却するプロセスとして肯定史観に一時染まるのはやむえないとして)別の落とし穴に陥るようなものである。どちらも共通しているのは真実が全く見えていない、ということである。

何年か調べてその結論だけを簡単に書くなら、あの戦争は右翼を偽装した左翼が起こした戦争である(思想的にはマルクス主義に国体の衣をつけた国家社会主義思想を正義と信じ9た全体主義者)謀略というなら、首謀者はスターリンであり、共産主義者の尾崎秀実と尾崎をブレインにし、尾崎に操られた近衛文麿などや毛沢東といった内外の協力者による。

ルーズベルトとその側近に潜入していた共産主義分子は、謀略の一環を担ったにせよ、米国議会は日本との戦争を避ける方針が大筋だった。アメリカを戦争犯罪国と決めつけるのは誤りである。日本は自衛戦争ではなく、日中戦争拡大の時期から、反資本主義闘争、反自由主義(英米敵視)に傾いていた。国体や天皇は左翼闘争の道具に使われたにすぎない。現に近衛内閣では、ソ連の計画経済を模した統制経済路線を推進(ハイエクのいう集産主義化)し、大政翼賛会が発足し、多党政治(議会制民主主義)が崩壊し、実質的には軍部独裁の全体主義国家に変貌した。中共や旧ソ連(現在のロシアもプーチンの独裁による全体主義国家だが)、北朝鮮などの全体主義国家が自由主義国家であるアメリカと敵対しているように、日本は、ドイツ・ソ連以外の欧米自由主義国を敵に回すという選択をとり続けた。