変化する時代の価値観

昨日の『あんぱん』で、戦後の焼け野原の中で新聞社に勤めはじめた〈のぶ〉だったが・・・

初の女性記者である同期の女性、小田琴子の目的は、ズバリ、『結婚相手探し』だった!・・・・というシーンを見て、「ケッコンはあの時代、女性にとって圧倒的、勝ち組コースというか、いや、むしろ結婚して初めてまともな人間として見られる、というぐらいの〈身分証〉であり、保証だったんだろうな」とふと思った。(つまりのぶは当時の女性として、かなりの変わり者だった、ということになる)

(ちなみに当時は、男がみんな戦争にとられ、比率的に男性一人に女性がトラック一杯ぐらいだったというから酷い話)

そう考えると、同じNHKドラマである「ひとりでしにたい」で主人公の鳴海が見せる価値観の変化は目覚ましいものがある。

80年前は、『結婚して生活を保証され、その代わり夫の親の老後の世話をする』のが慣習法的な〈正義〉で〈常識〉だったわけで・・・。(だが、よく考えるとおかしな慣習であり、変な暗黙の契約である。『逃げ恥』の契約結婚の方が、まともな気がする)


で、今日のお題は、「これだけ世の中の価値観が変わるということをどう考えるか?」である。

良し悪しは別にして、変わり者の自分としては、選択の自由が広がったことはすごくいいと思う。(多様な生き方が認められることで、変人でもかなり生きやすい世になった)

離婚歴があろうと、結婚しなくても肩身の狭い思いをしなくていいし、老後の親の面倒を自宅で看取りまでするもしないも自由。施設に預けるのも自由。

もちろん、自由であることの代償はたくさんあるが、それでもこうした価値観の変化は理屈抜きに素晴らしいと思う。

そして、戦争って、こうした〈自然な意識変化の結果生じた自由〉を好ましく思わない人たちが起こすイベントでもあるんだろうなと思った。

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