個人と国家 〜夏目漱石の思想と哲学が現代に残したもの〜①

漱石が生きた時代、日本は西洋の国家を手本に大躍進の時代だった。
が、漱石は〈自己本位〉という哲学に到達し、国家や社会本位の生き方を〈他人本位〉の生き方として、それが致命的なものになると認知していた。
しかし、日本の国家主義は第二次世界大戦まで肥大し続ける・・・。

漱石の〈自己本位〉という哲学は、当時、〈個人主義〉程度の理解しかされなかったためか、思想家としての漱石の評価は確立されなかった。しかし、小説家としての漱石は成功を収め、作家が職業として成り立つように印税制度を普及させた。

しかし、漱石には背負わされた重荷があった。国家の命でイギリス留学までさせられた漱石は否応なく国の行方も案じざる得なかった。そのため国家と個人の狭間で苦しみ続け、晩年は胃潰瘍で吐血しつつも後世に貴重な洞察を残した。

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